姉に婚約者を寝取られたので訳あり令息と結婚して辺境へと向かいます~苦労の先に待っていたのは、まさかの溺愛と幸せでした~
ハーナは腰を折り、音を立てずに去って行く。
一枚ずつ紙を捲りながら確認していた。
勝手なことをしてウェンディには申し訳ないと思ったが、どうしても婚約破棄をした原因を詳しく知りたかった。
ウェンディの口からは明確に相手を責めるような言葉は出てこない。
しかし偶に見せる寂しそうな表情を見ると、ウェンディに深い傷を残した出来事の裏側をどうしても知っておきたかったのだ。
(先手を打たなければ……パーティーの時に何か起こる前に僕が守りたい)
自分が深入りすべきじゃないことは分かっていた。
しかし、あの笑顔を曇らせる原因がある事が許せなかった。
(……ウェンディ、ごめんね。でも僕は君の笑顔を守りたいんだ)
そしてあるページでピタリと手が止まる。
「………っ」
ガタガタと震える指……それは恐怖を感じているからではない。
怒りが込み上げてきたからだった。
もし本当にウェンディの姉が、この紙に書いてあるような人物だったとしたのなら……。
それはウェンディの元婚約者と姉の裏切りに対してもそうだが、一番大きかったが、ウェンディがこの想いを抱えていた時に距離を置いていた自分に対しても感じていた。
「フレデリック・ニルセーナ……ジャネット・デイナント」
暗闇の中にぼんやりとした蝋燭の火だけが揺らめいていた。
もう一度、ウェンディから貰った手紙を持って口付けた。
「もう絶対に悲しませたりしないから……約束するよ、ウェンディ」
一枚ずつ紙を捲りながら確認していた。
勝手なことをしてウェンディには申し訳ないと思ったが、どうしても婚約破棄をした原因を詳しく知りたかった。
ウェンディの口からは明確に相手を責めるような言葉は出てこない。
しかし偶に見せる寂しそうな表情を見ると、ウェンディに深い傷を残した出来事の裏側をどうしても知っておきたかったのだ。
(先手を打たなければ……パーティーの時に何か起こる前に僕が守りたい)
自分が深入りすべきじゃないことは分かっていた。
しかし、あの笑顔を曇らせる原因がある事が許せなかった。
(……ウェンディ、ごめんね。でも僕は君の笑顔を守りたいんだ)
そしてあるページでピタリと手が止まる。
「………っ」
ガタガタと震える指……それは恐怖を感じているからではない。
怒りが込み上げてきたからだった。
もし本当にウェンディの姉が、この紙に書いてあるような人物だったとしたのなら……。
それはウェンディの元婚約者と姉の裏切りに対してもそうだが、一番大きかったが、ウェンディがこの想いを抱えていた時に距離を置いていた自分に対しても感じていた。
「フレデリック・ニルセーナ……ジャネット・デイナント」
暗闇の中にぼんやりとした蝋燭の火だけが揺らめいていた。
もう一度、ウェンディから貰った手紙を持って口付けた。
「もう絶対に悲しませたりしないから……約束するよ、ウェンディ」