姉に婚約者を寝取られたので訳あり令息と結婚して辺境へと向かいます~苦労の先に待っていたのは、まさかの溺愛と幸せでした~
それからは、マルカン邸で客人をもてなす為に、招待状やリストの確認を行いながらパーティーの準備をしていた。
ゼルナやハーナ、セバスチャンにも驚かれる程に手際よく準備を進めた為にかなり驚かれた。
フレデリックやニルセーナ伯爵家の為にと必死に学んできた事が役に立ったようだ。

パーティーもマルカン辺境伯が居ない中、何も問題が起こる事なく終了した。
ゼルナの笑顔はぎこちなくはあったが、しっかりと役目を果たしてくれた。
共に挨拶に回り、客人のおもてなしが出来たことに安心していた。

その晩、ゼルナは「疲れた」「ウェンディが足りない」と言いながら、膝に頭を乗せながら唸っていた。
どうやら仮面を付けずに人前に出ることは相当な負担だったようだ。
此方から見ると、ゼルナの対応は予想とは違い、とても素晴らしく思えた。


「大丈夫ですか?ゼルナ様……」

「ウェンディに迷惑を掛けてばかりだ……不甲斐ない自分に落ち込んでいるよ」

「そんな事ありません。ゼルナ様は沢山頑張って下さいました!それにこの調子ならば、きっとすぐに慣れますよ」

「ウェンディ……ありがとう」

「ふふっ、こんなゼルナ様を見られるなんて嬉しいです」

「…………幻滅した?」

「まさか。とても可愛らしいなと思っています」

「可愛いのはウェンディの方だから」
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