姉に婚約者を寝取られたので訳あり令息と結婚して辺境へと向かいます~苦労の先に待っていたのは、まさかの溺愛と幸せでした~
「それで…………大変申し上げにくいのですが、坊ちゃんは御令嬢の対応が苦手でして、触れただけで壊してしまいそうだと、よく言っておられます」
「!!」
「ッ、決して乱暴な方ではないのですよ!!わたしが言うのも何ですが、とても優しい方です……!ですが、坊ちゃんの態度は誤解され易くて、ウェンディ様には嫌な思いをさせてしまうかもしれません」
「………!」
「余りの、その……女性に苦手意識があり、困り果てた旦那様が何度かお見合いをセッティング致しましたが、坊ちゃんのあのお姿を見ただけで踵を返してしまって」
「……なるほど」
「手紙で条件に合う令嬢を探す事にしたらしいですが、貴族の世界では受け入れ難いものばかりを求めたようでして……結局、返信が来たのがウェンディ様のみでした」
「そうなのですね……」
「わたしは相手方にも失礼だと言ったのですが……どんな相手が来ても腹を括るの一点張りで。ある意味世間知らずなのですよ」
豪快なのか繊細なのか、いまいちゼルナの人物像がわからない。
それにマーサもなかなかに容赦がないようだ。
それだけ深い仲なのだろう。