姉に婚約者を寝取られたので訳あり令息と結婚して辺境へと向かいます~苦労の先に待っていたのは、まさかの溺愛と幸せでした~
マーサは申し訳なさそうにしている。


「……手紙の条件を全て飲んで、此処にきたのは私の意思ですから」

「!!」

「マーサさんは気になさらないで下さい」


手紙の内容を軽く考えていた部分もあったが、万が一と思い、少しでも知識を入れておいて良かったと思っていた。
先程から周りを見てみても侍女も居らず、最低限の従者しか居ないようだった。


「それに、私もゼルナ様を利用しているんですよ……」

「え……?」

「私は…………婚約者に裏切られて此処に参りました」

「まぁ……!」

「母は必死に嫁ぎ先を探してくださいました。けれどこの年齢ですから、なかなか…………。私はどんな条件でも幸運だと思っています。あの家に居るよりはずっと……」

「ウェンディ様……!」

「ゼルナ様が、どんな方でも構いません。ゼルナ様も私の事を、何も知らない状態で受け入れて下さいましたから……恩人なのです」

「………」

「ご迷惑をお掛けすると思いますが、明日から宜しくお願い致します」
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