姉に婚約者を寝取られたので訳あり令息と結婚して辺境へと向かいます~苦労の先に待っていたのは、まさかの溺愛と幸せでした~
「毎日、その……ありがとう」
「こちらこそ、嬉しいです」
「……ッ!?」
「ゼルナ様……?お顔が赤いですけど、大丈夫ですか?」
「だッ……大丈夫!早く、終わらせよう!!」
「ふふ、はい!そうですね」
自然とゼルナと会話が出来る様になっていることに気付いた。
そんなある日の事……ブルと共に泥だらけで邸に帰ってきたゼルナを怒ったこともあった。
「ゼルナ様ッ!こんな時間まで一体何をしていたんですか!?」
「あ……えっと」
「もう……こんなに汚れてしまって、大丈夫ですか?怪我は?」
「…………!!だ、大丈夫……です」
「直ぐに浴室に向かってくださいね」
「うん……!」
持っていた布で頬についた泥を拭うと、ゼルナは最初は驚いていたが「……ごめんね、ウェンディ」と言って、何故か照れながら笑っていた。
そんな時、玄関から猛ダッシュで突進してきたブルに飛び掛かられた事によって、自分も泥だらけになってしまい二人で顔を合わせた後に笑い合った。
その次の日、ゼルナは「昨日のお詫びに」と言って見た事のない花をくれた。
その花が余りにも綺麗で目を奪われていた。