若き金融王は身ごもり妻に昂る溺愛を貫く【極上四天王シリーズ】
図星ではあるが恥ずかしくなり、美夕は頬を染めた。大人の社交をつまらないと思ってしまう自分がひどく子どもに思えたのだ。

そんな幼心を見透かしたのか、青年は優しく微笑んで美夕の頭を撫でる。

なんて綺麗な笑みだろう。漆黒の瞳は宝石のように輝いてキラキラしている。

男の好みなんて考えたことのなかった美夕だが、生まれて初めて『この人の全部が好き!』と明確に思った。

「だったら、お兄さんと一緒に来るか? ちょっとは楽しいものが見られるかもしれない」

王子様がそう言って手を差し伸べてくる。

初対面の相手に不用心極まりないが、美夕はなんの躊躇いもなく手を取った。手を引かれ階段をのぼりながら、美夕は尋ねる。

「あの、お兄さんのお名前は?」

「慶、だ」

「ケイ……」

シンプルな二文字が、とても美しく感じられた。響きが深く胸に刻まれる。

慶が連れていってくれたのは、二階の一番奥の部屋。そのさらに奥には、広々としたクローゼットルームがあった。

大きなガラス棚にはキラキラ光る宝石や時計がたくさん飾られていて、美夕は目を大きく見開く。

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