若き金融王は身ごもり妻に昂る溺愛を貫く【極上四天王シリーズ】
慶は美夕の右手を持ち上げると、手の甲にキスをする。大丈夫だ、と言ってくれているのだろう。
唇の感触に美夕はふわふわと浮き上がりそうになり、少しだけ緊張がほぐれた。
慶のご両親に会うのも、美夕は久しぶりだ。
開口一番、慶の父親から「すまなかったねえ」と謝罪され、美夕は目を瞬く。
「うちの使用人頭のプレッシャーが酷かったそうだね。あとから聞いて申し訳なかったと思ったよ。彼女はずっと北菱家の嫁の教育係を努めてきたから、彼女なりの矜持があったんだろう」
慶の父親は当時仕事が忙しく、ろくに美夕と顔を合わせなかったから、きちんと話をしたのはこれが初めてだが、北菱家当主というにはのんびりとした性格で面食らう。
「スパルタは時代じゃないよね」
「スケスケの下着を置いて子作りさせるとか、アウトだろう」
「ええ? そんなことされたの?」
父と息子のやり取りを横で聞いていた母親は、沈痛な面持ちで額に手を当てた。
「私もされたわ」
「えっ……あれは母さんの意思じゃなかったの?」
父親が軽くショックを受ける。そんなことを聞きたくなかったであろう慶は、横でため息をついた。
唇の感触に美夕はふわふわと浮き上がりそうになり、少しだけ緊張がほぐれた。
慶のご両親に会うのも、美夕は久しぶりだ。
開口一番、慶の父親から「すまなかったねえ」と謝罪され、美夕は目を瞬く。
「うちの使用人頭のプレッシャーが酷かったそうだね。あとから聞いて申し訳なかったと思ったよ。彼女はずっと北菱家の嫁の教育係を努めてきたから、彼女なりの矜持があったんだろう」
慶の父親は当時仕事が忙しく、ろくに美夕と顔を合わせなかったから、きちんと話をしたのはこれが初めてだが、北菱家当主というにはのんびりとした性格で面食らう。
「スパルタは時代じゃないよね」
「スケスケの下着を置いて子作りさせるとか、アウトだろう」
「ええ? そんなことされたの?」
父と息子のやり取りを横で聞いていた母親は、沈痛な面持ちで額に手を当てた。
「私もされたわ」
「えっ……あれは母さんの意思じゃなかったの?」
父親が軽くショックを受ける。そんなことを聞きたくなかったであろう慶は、横でため息をついた。