若き金融王は身ごもり妻に昂る溺愛を貫く【極上四天王シリーズ】
「六年? そばにいるようになったのはここ数カ月でしょう? 六年間ずっと離れていたじゃない」

「お前はそうでも、俺は違う。六年間、ずっとそばでお前を感じてた」

後頭部に手を回され、逃げ道を失った。激しく昂った眼差しをぶつけられ、美夕の警戒心は脆くも崩れ去る。

「ずっとお前だけを見ていた」

深いキスを施すとともに背中のチャックに触れる。つうっと下ろされる感覚に、さすがの美夕もまずいと思った。

「こ、こんな場所でっ。誰かが来たら――」

「こない。議員が帰ったときに、部屋に鍵をかけた」

いつの間に、と抜け目ない慶を恨めしく思う。

しかし、夫への愛おしさには勝てず、瓦解した慶の理性もろとも、欲情の海に溺れた。



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