若き金融王は身ごもり妻に昂る溺愛を貫く【極上四天王シリーズ】
「当時破棄されたものは巧妙に作られた複製品です。もちろんこちらもコピーだ、原本は信頼できる人物に託してある。そして――」

再び高嶺社長が懐からなにかを取り出す。

それは写真だ。高級クラブの前で、江怜奈と男たちが並んでいる。

タクシーから降りようとしている江怜奈と、その手を取ってエスコートしている男性。男性はスーツ姿ではあるがサラリーマンには見えない、ぎらついた印象だ。

次の写真は、画像こそ荒いがクラブの店内のようだ。彼らがお酒の入った杯を掲げ、楽しげに談笑している様子が映っている。

江怜奈がひっと悲鳴を上げた。

高嶺社長は江怜奈の反応を見て、強かに目を光らせる。

「仕事柄、ゴシップの扱いはお手の物ですので。勅使河原議員、こちらはあなたの娘さんが暴力団関係者と関わりを持つ証拠写真です」

議員の血走った目が、江怜奈に突き刺さる。

「江怜奈!!」

「ご、ごめんなさい! こんな、まさか、と、撮られているだなんて! 私、ちゃんと周りには気をつけていたのよ!?」

「やめろ! これ以上口を開くな!」

「誰にも目のつかないところで会ったし、このクラブなら安全だって言われて――」

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