若き金融王は身ごもり妻に昂る溺愛を貫く【極上四天王シリーズ】
悩んでいる間に、一週間が経過した。

美夕は決意できないまま、いつも通りの朝を迎える。今日は平日、これから出社だ。

朝起きてすぐテレビをつけると、どのチャンネルも芸能人のスキャンダルで賑わっていた。人気女優が会社社長と不倫。しかも、社長の方は三カ月前に結婚したばかりときた。

「文嶺砲、決まっちゃってるじゃない」

文嶺砲というのは、美夕の勤める文嶺出版が発行している週刊誌『週刊文嶺』が報じるスクープのことだ。

社内でも関係社外秘の超極秘情報であるため、ファッション・トレンド誌担当の美夕は当日まで情報が下りてこない。テレビを見て知ることも多い。

「今日はバタつきそう」

急いでトーストとフルーツヨーグルトをお腹に流し込むと、パンツスーツに着替え高速でメイクを整え、家を出た。

そんな日に限って電車は遅延。会議ぎりぎりの時間に出社すると、先輩の桃山舞(ももやままい)と同期の青谷太一(あおたにたいち)はデスクでのんびりモーニングコーヒーを飲んでいた。

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