スキナダケ
「ハナちゃんのお母さんってほんと美人だよね」

夕海が仰向けになって天井を見つめながら言う。

「それは感謝してる」

「お母さん似なのかな。お父さんには会ったことある?」

「無いよ」

「そっか。ま、どっち似でもいいよね。こんなに綺麗なら」

夕海は大切な宝物を愛でるみたいにハナの頬を撫でた。

その自分の顔にすら嫉妬した。
夕海が愛しいのはこの顔だけかもしれない。
この顔ならハナじゃなくても、誰でもいいんだったらどうしよう。
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