スキナダケ
夕海はパラパラとページを捲って、ハナが載ってるところを開いた。
雑誌の中のハナは全然笑ってない。
着てる服もボーイッシュだし、笑顔よりはクールな感じって言われて、ちょっとすました顔をしてる。
「私、知ってた。ハナちゃんを見たことあるの」
「そうだったんだ」
「高校生になって最初の頃だったよね。元々この雑誌が好きだったから時々買ってたんだ。その春のうちにパパと会うことになって、うちのも高校生になったんだって写真を見せられたの」
夕海は目の前に本物のハナが居るのに、雑誌の中のハナを指先で何度も撫でた。
「見せられた瞬間にね、本当に体中に電気が流れた気がした。ずっと会ってみたかったあの子だって、一瞬で分かった。こんな繋がりがあったなんて嬉しかった。だからね、ママが夏休みに実家に帰省するって言った時に、私がお願いしたの」
夕海はやっと本物のハナを見た。
まだ幻を見てるみたいな、どこか恍惚とした目で。
「お母さんが夕海を邪魔者にしてうちに寄越したわけじゃなかったんだね。ごめん。酷いこと言って。夕海が望んだことだったなんて知らなかった」
「そうよ。私がどうしてもこの家で過ごしたいって我が儘言ったの。ママは最初は嫌がってた。パパに会うのも向こうの子に会うのもいいけど、ハナちゃんのお母さんは…きっといい顔しないって。それでも私は説得した。どうしてもハナちゃんに会いたかったから。パパにお願いすれば会わせてくれたかもしれない。でも私は夏休みに同じ家で暮らす。私とハナちゃんの繋がりのこの特権をどうしても諦められなかった」
雑誌の中のハナは全然笑ってない。
着てる服もボーイッシュだし、笑顔よりはクールな感じって言われて、ちょっとすました顔をしてる。
「私、知ってた。ハナちゃんを見たことあるの」
「そうだったんだ」
「高校生になって最初の頃だったよね。元々この雑誌が好きだったから時々買ってたんだ。その春のうちにパパと会うことになって、うちのも高校生になったんだって写真を見せられたの」
夕海は目の前に本物のハナが居るのに、雑誌の中のハナを指先で何度も撫でた。
「見せられた瞬間にね、本当に体中に電気が流れた気がした。ずっと会ってみたかったあの子だって、一瞬で分かった。こんな繋がりがあったなんて嬉しかった。だからね、ママが夏休みに実家に帰省するって言った時に、私がお願いしたの」
夕海はやっと本物のハナを見た。
まだ幻を見てるみたいな、どこか恍惚とした目で。
「お母さんが夕海を邪魔者にしてうちに寄越したわけじゃなかったんだね。ごめん。酷いこと言って。夕海が望んだことだったなんて知らなかった」
「そうよ。私がどうしてもこの家で過ごしたいって我が儘言ったの。ママは最初は嫌がってた。パパに会うのも向こうの子に会うのもいいけど、ハナちゃんのお母さんは…きっといい顔しないって。それでも私は説得した。どうしてもハナちゃんに会いたかったから。パパにお願いすれば会わせてくれたかもしれない。でも私は夏休みに同じ家で暮らす。私とハナちゃんの繋がりのこの特権をどうしても諦められなかった」