スキナダケ
「華楽。お前はそれで満足なのか」

「…うん」

「本当にいいんだな」

「もう決めたから」

「あいつの為にそこまでするのか。女ならいくらでもいるだろ。お前が望めばいくらだって…」

「ハナが、夕海が良かったんだ。夕海じゃなきゃダメだった。でも夕海はハナじゃダメだったみたいだからさ。悔しいけど。だからせめて最後にハナは本気だったんだよって教えてあげたくて。ハナらしいやり方でさ」

「大馬鹿者だな。お前は」

「うん。お父さんに似たのかな」

小さく笑ったハナを、お父さんはまた小突いた。

ハナの身勝手で、最低で最悪な計画に巻き込まれる人達の顔を思い浮かべても、計画後もハナはきっと後悔しないだろう。

最低で最悪なまま夕海の最後の記憶に刻み付けたい。
これは夕海がハナと契約した責任でもあるんだから。

ハナにとっての人の愛し方を教えてあげる。
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