キミの恋のはじまりは

その大好きな人の背中へ、ゆっくりと近づいていく。

少しずつ縮まっていく泉までの距離に、心臓が飛び出しそうなくらい緊張する。


ど、どうしよう。

なんて言えばいいの……?


変な汗がじわりと浮かんでくる。もう、逃げ出したい。

いつものように女の子達がいなくなるのを待っていればいい。

待っていれば、泉は私のところに来てくれる。


わかってる。信じてる。


………でも、だめ。それも、もう苦しんだもん。



あなたが誰かと言葉を交わすだけで、心がざわついて痛くなる。

勝手に拗らせて、遠回りした。

私は自分勝手に手放したのに、あなたはずっと想ってくれていた。


だから、今度は私からあなたをつかまえに行くね。


あなたのことが、とても好きだから。大切だから。


これからも私といてくれるように願いを込めて。



どうか、いつまでも私をあなたの世界にいさせてほしい……。


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