キミの恋のはじまりは
心の中で、小さくごめんねと謝ってから
「…余裕なくて、ダメな泉」
わざと繰り返して言うと、泉は耳を赤くしながら背中を丸めた。
ないはずの子犬の耳が、しんなりと元気なく垂れたのが見える。
「…ダサくて、キモくて、重い、泉」
私の言葉に明らかに落ち込んで、ぷるぷると震えて反省している子犬。
あ。
尻尾がだらりと床にへばりついた。
もう、降参。許して。
と言わんばかりに泉は俯いたままピクリともせず、もはや子犬の置物のように精気さえ失われてる。
泉って…、こんなにわかりやすかったかな。
目の前で項垂れる彼が愛しくて、我慢できずくすっと笑いを漏らすと、泉の肩が反応して子犬の耳が少しだけ立ち上がる。
……なにこれ。かわいすぎる。
さらに笑みが溢れれば、泉はぶすっと嫌そうな顔をして私を睨む。
でも、全然怖くない。平気。
むしろ、もっと深い想いが湧いてきてしまう。
……へばってた尻尾がうずうずしてるよ、泉さん。
小さく肩を揺らし続ける私に、泉が不貞腐れたように、でも少し上向いた声音で呟く。
「莉世、なんか意地悪だ」
ぷいっとそっぽを向いた泉の頬を両手で包んで、視線を絡ませるようにもう一度その視界を捕まえた。
「…余裕なくて、ダメな泉」
わざと繰り返して言うと、泉は耳を赤くしながら背中を丸めた。
ないはずの子犬の耳が、しんなりと元気なく垂れたのが見える。
「…ダサくて、キモくて、重い、泉」
私の言葉に明らかに落ち込んで、ぷるぷると震えて反省している子犬。
あ。
尻尾がだらりと床にへばりついた。
もう、降参。許して。
と言わんばかりに泉は俯いたままピクリともせず、もはや子犬の置物のように精気さえ失われてる。
泉って…、こんなにわかりやすかったかな。
目の前で項垂れる彼が愛しくて、我慢できずくすっと笑いを漏らすと、泉の肩が反応して子犬の耳が少しだけ立ち上がる。
……なにこれ。かわいすぎる。
さらに笑みが溢れれば、泉はぶすっと嫌そうな顔をして私を睨む。
でも、全然怖くない。平気。
むしろ、もっと深い想いが湧いてきてしまう。
……へばってた尻尾がうずうずしてるよ、泉さん。
小さく肩を揺らし続ける私に、泉が不貞腐れたように、でも少し上向いた声音で呟く。
「莉世、なんか意地悪だ」
ぷいっとそっぽを向いた泉の頬を両手で包んで、視線を絡ませるようにもう一度その視界を捕まえた。