純愛カタルシス💞純愛クライシス
「綺麗、サイズもぴったりだよ。ありがとう!」

 顔の横に左手を掲げながら告げると、目の前で照れた顔して一瞥し、がっくりと俯いてしまう。

「学くん、どうしたの?」

「俺があげた指輪を嵌めた美羽の姿を見たら、なんていうか、込みあげるものがあって……」

「込みあげるもの?」

「だって、こんな日がくるとは思わなかったからさ。ときどき夢を見てる気分になる。どうにかなりそうなくらいのしあわせを感じつつも、その一方で不安に苛まれる。いつかは壊れてしまうんじゃないかって」

 いつもは優しく抱きしめる学くんの両腕が、私の体を痛いくらいに抱きしめた。

「学、バツイチの私ですが――」

 夢じゃないことを示すために、身動ぎして自分よりも大きな体に縋りつきながら、形のいい耳元に顔を寄せた。横目で私を見る学くんの面持ちは、なにを言うんだろうという不思議そうなものだった。

 そんな彼の期待に応えるべく、大きな声で告げてあげる。

「どうか私と最期まで添い遂げてくだしゃい!」

「美羽姉っ!」

 学くんの真似をして告白すると、真っ赤な顔でむくれた。そんな彼の左手を掴んで、薬指に口づけを落とす。

「私も学くんを、見える形で縛りつけたいな。誰にも捕られないように」

「大丈夫。捕られないように、うまいことさっさと逃げる」

「わかってないなぁ。学くんが髪を切ったことで、目鼻立ちがハッキリした分だけ、男前度があがってるんだよ。ナンパしてくださいって、アピールしてるみたい」

「アピールなんて、してるつもりはない」

「顔面凶器なんだよ?」

 笑いながら、目の前にある首筋にちゅっとしてあげる。皮膚に触れた唇が、学くんの体温があがったのを認識した。

「顔面凶器って、なんかもっといい表現なかったのかよ……」

「ふふっ、『美羽専用』ってプリントされた首輪でもつけてみる?」

 却下されることがわかってるセリフを言ってみたら、学くんは私の右手を掴み、自身の下半身に導く。

「ここにはすでに、見えないプリントがされてます」

「へぇそうなんだ」

 まじまじとそれを見つめて、大きくなってるところをてのひらで撫でなでしたら。

「頑張った俺に、ご褒美がほしいなぁ。みたいな?」

「わかった。それじゃあ晩ごはん作ってあげるね」

 体に巻きついてる学くんの両腕をぐいっと押し除けて、腰をあげかけたら、勢いよく引き戻される。そのままベッドの上に、うつ伏せで寝転がってしまった。私が逃げないようにするためか、学くんは素早く跨って、後ろから抱きしめる。

「俺のほしいものがわかってるくせに、わざとそうやってイジワルするんだもんなぁ。美羽姉って、本当に厄介な恋人だよ」

「嫌い?」

「焦らされても好き、すっごく好き。だからさ、ね? 頭痛治ってからでいいから、ちょうだい?」

 すりりと私の頭に頬擦りしながらも、お尻に下半身を擦りつける恋人に、なんて言おうか迷ってしまう。きちんと私の体調に配慮して交渉するところなんて、本当にできすぎだと思うから。

「学くん、愛してる」

 学くんの匂いがするシーツに触れる頬が、なんだかくすぐったい。まるで学くんと顔を寄せ合っているみたいな感じだった。

「俺も美羽を愛してる。その想いはずっと変わらない」

「だったらその愛で、今すぐ私を溺れさせて。いっぱい愛してほしい」

 私のおねだりに、学くんは体を移動させて横たわり、顔を寄せて口づけする。

「美羽が怖い思いをしたのを忘れるくらいに、俺で溺れさせてあげる……」

 艶っぽい声で囁かれた言葉どおり、その日の夜は学くんのすべてを使って見事に喘がされた上に、深く溺れたのだった。

(作者より)

 普通の作者なら、ここで終わります。愛でたし愛でたしのシーンですから。
駄菓子かし! じゃなくてだがしかし、相沢は鉄槌作者とか制裁作者と呼ばれているので、このままでは終わりません。

 ほら、お尻ペンペンしなきゃならない奴らが、いるじゃあないですか! なので悦んでソイツらを鉄槌すべく、お話が進みます。

♪今から一緒にぃ、これから一緒にぃ、殴りに行こうか!♪ という感じで読んでもらえたら嬉しいです。制裁シーンのページで、Pコメントにてヤジを飛ばしてもらえると、鉄槌に見えないパワーが加えられますよwww お楽しみに!
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