掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
「カンガルーケアをしましょう」

環の病衣の前をはだけ、助産師さんが胸元に赤ちゃんを置いた。

「わぁ、熱い!」

か、可愛い……めちゃくちゃ可愛い…

俺は思わずスマホを取り出し、夢中でシャッターを押した。

「お父さんも一緒に撮りましょうか?」

助産師さんが家族3人の写真を撮ってくれた。
初めての家族写真だ。

「母乳、あげてみましょうか」

えぇー! もうそんなことが出来るのか?
教えてもないのに?

しかし、娘は産まれたてだと言うのに、上手に母乳を飲み出した。

「彗ちゃん上手…可愛い…」

「うん……上手だな……彗」

娘の名前を初めて呼んでみた。
すると、もうこの子は『彗』という名前にしか思えなくなった。
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