ダブルブルー
私の手を引いていた青さんが、突然立ち止まった。


不思議に思って見上げた青さんは、優しく微笑んでいる。


「蒼ちゃん、ここ、どーこだ」


楽しそうな問いは、電灯のほのかな灯りの下を、ふわふわと舞っている。


「…あ…、」


失意とショックの中、手を引かれるままに歩いていた、あの日。


でも、あの日がなければ青さんには決して出逢えなかったのだ。


あの日を思って、自動的に切なくなってしまう季節も越えられる気がする。


青さんと私、ふたり、なら。










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