秘書の溺愛 〜 俺の全てを賭けてあなたを守ります 〜
振り返っても、桜さんは俺を見上げることはしなかった。
20センチの身長差があると、この至近距離ではどんな表情なのかが分からない。
でも、もう。
「・・桜さん」
俺の呼びかけに顔を上げた桜さんの唇に。
ゆっくりと、自分の唇を重ねた。
「・・ん」
小さく漏らした桜さんの吐息まで逃したくなくて、何度か口づける。
唇を離した後、俺は言った。
「俺が大切に思ってる人・・知ってる?」
「知ら・・ない」
自分じゃないと思っているんだろうか。
それとも、確信が持てないだけ?
「・・教え・・て」
俯きながら、俺のシャツを軽く引っ張る。
そんな仕草さえ、愛しいと思う。
俺は桜さんの耳元で囁いた。
「俺が大切に思ってるのは、桜さんだよ」
「・・・・」
「気づいてた?」
「・・・・もしかしたらと思ったくらいで・・でも、分からなかった・・」
普段は社長で、関係先の重役とも対等に渡り合うような女性なのに。
いま、俺の腕の中にいるのは、恋愛に少し臆病な、可愛らしいひとりの女性だ。
「桜さん」
「な・・に?」
「これからは、俺が桜さんを抱き締めるから、他の男には・・触れさせないで」
大切な人なのだという想いを伝えてすぐ、他の男への嫉妬心とか、独占欲をチラつかせるなんて・・。
恋愛に臆病なのは、俺の方かもしれないな。
20センチの身長差があると、この至近距離ではどんな表情なのかが分からない。
でも、もう。
「・・桜さん」
俺の呼びかけに顔を上げた桜さんの唇に。
ゆっくりと、自分の唇を重ねた。
「・・ん」
小さく漏らした桜さんの吐息まで逃したくなくて、何度か口づける。
唇を離した後、俺は言った。
「俺が大切に思ってる人・・知ってる?」
「知ら・・ない」
自分じゃないと思っているんだろうか。
それとも、確信が持てないだけ?
「・・教え・・て」
俯きながら、俺のシャツを軽く引っ張る。
そんな仕草さえ、愛しいと思う。
俺は桜さんの耳元で囁いた。
「俺が大切に思ってるのは、桜さんだよ」
「・・・・」
「気づいてた?」
「・・・・もしかしたらと思ったくらいで・・でも、分からなかった・・」
普段は社長で、関係先の重役とも対等に渡り合うような女性なのに。
いま、俺の腕の中にいるのは、恋愛に少し臆病な、可愛らしいひとりの女性だ。
「桜さん」
「な・・に?」
「これからは、俺が桜さんを抱き締めるから、他の男には・・触れさせないで」
大切な人なのだという想いを伝えてすぐ、他の男への嫉妬心とか、独占欲をチラつかせるなんて・・。
恋愛に臆病なのは、俺の方かもしれないな。