俺様パイロットは揺るがぬ愛で契約妻を甘く捕らえて逃さない

「同僚の域を超えて……と言いますと?」
「ふたりきりでメシ行くとか」

 相変わらず不機嫌そうな彼にそう言われ、一瞬ドキッとした。

 今まで同僚とふたりきりでご飯を食べた経験はないが、ちょっと前に最上さんに誘われたのを思い出す。

「それって、夜勤明けの牛丼屋さんとかでもダメですか?」
「店の種類は関係なく、男とふたりになるのがダメだって言ってるんだ。そんなこと聞くってことはお前、すでに行った経験があるのか? 誰とだ?」

 鋭い目つきになった彼に追及され、心臓が縮こまる。

 そんなに怒られることだとは思わなかった……。

「いえっ、行ってないです! ちょっと前に最上さんに誘われただけで……」
「あのオッサン……ノーマークだったが要注意だな」

 鷹矢さんは顎に手を添え、難しい顔をする。

 最上さんは保護者のような気持で私を気にかけてくれるだけであって、鷹矢さんが気を揉むようなことはなにもないのに。

「とにかく、光里」
「は、はいっ」
「他の男によそ見をするのも隙を見せるのも禁止。牛丼屋に行きたければ俺が連れて行く。最上のオッサンにもそう言っとけ」

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