俺様パイロットは揺るがぬ愛で契約妻を甘く捕らえて逃さない
鷹矢さんは不機嫌そうに言うと、また食事に集中し始める。
ここは「はい」と言った方が丸く収まるんだろうけど、お世話になっている最上さんに、こっちから不義理なことを言い出すのはなんだか気が引ける。
そもそも、私が男性とふたりで食事をすることにそんなに目くじらを立てるの?
時々思わせぶりな言動でからかってきたり、こんな風に私を束縛したりするのはいったいどうしてなのか……それがわからないから、いつまでも胸がモヤモヤする。
「どうして返事をしない。俺という夫がいながら、運航整備部の男たちにもちやほやされていたいのか?」
「ち、違いますよ! そうじゃなくて……」
否定しながらも、その先の言葉が続かない。
私は鷹矢さんになにを言ってほしいんだろう。自分でも自分の求めている答えがわからなくて混乱する。
じれったい思いで胸がひりひり熱くなり、次第に食欲も失われてきたので、私はこの場から逃げ出したくなって、スッと椅子から立った。
「なんか、頭の中ぐちゃぐちゃなのでお風呂に入ってきます……。残ったものは、明日にでも食べますから捨てないでくださいね」