俺様パイロットは揺るがぬ愛で契約妻を甘く捕らえて逃さない

 鷹矢さんは私を壁に追い詰め、ますます激しいキスを仕掛けてくる。

 舌を伝って注ぎ込まれる唾液は蜂蜜のように甘く、お酒のように思考能力を奪う。

 時折、示し合わせたかのように同時に目を開けると、熱い視線が絡み合い、お互いたまらなくなったようにまた唇を合わせる。

 私たち、今だけは本当に愛し合っている夫婦みたい。

 とろんとした思考の中でそんなことを思うと、小さな喜びに胸をつつかれた。

 なんで嬉しいの?

 これじゃまるで、鷹矢さんのことを好きになってしまったよう――。


「ダメだ。これ以上続けてたらお前のこと襲いそう」

 やがて、悩まし気なため息を吐き出して、鷹矢さんが呟く。

 キスはやめたものの、離れがたいと主張するのように額同士をくっつけ、私の背中に腕をしっかり回している。

 ドキドキしながらも抵抗せずそのままでいたら、探るような目つきをした彼が言う。

「今回は〝やめて〟とか〝離れて〟とか言わないんだな?」
「い、今、言おうとしたところですっ!」

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