俺様パイロットは揺るがぬ愛で契約妻を甘く捕らえて逃さない

「高城って俺たちと同期だったと思うけど、とにかく見栄っ張りでプライドの高い女だって印象しかないし、別にアイツになに言われたからって真に受ける必要はないと思うぜ?」

 気楽な調子で石狩さんが言うと、信濃さんも頷く。

「珍しくいいこと言うじゃないですか石狩。僕も同感です。興味本位で彼女のSNSを覗いたことがありますが、いかにも周囲からいい評価がもらえそうな写真ばかり。承認欲求も人一倍強そうですから、エリートパイロットの妻になったあなたが妬ましいだけでしょう」

 先輩たちふたりに励まされ、ちょっぴり心が浮上する。

 こんなに優しい人たちに囲まれて大好きな整備の仕事をしているのだ。卑屈に思うことなんてない。

 このツナギだって、整備士になる努力した者しか着られない、私たちの超カッコいいユニフォームじゃない。

 なくしかけていた自信を少し回復した私は、ふたりに小さくガッツポーズを見せる。

「ありがとうございます。涼野光里、復活しました」
「ならよかった。お前の結婚生活が幸せじゃないんじゃ、最上さんが浮かばれねぇし――痛っ!」

 石狩さんの発言を遮るように、信濃さんが彼の頭を軽くはたいた。

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