俺様パイロットは揺るがぬ愛で契約妻を甘く捕らえて逃さない
私は置きっぱなしだった炭酸飲料の缶を急いで開けて、軽く缶をぶつけ合った。
自分のことのように喜んでくれる最上さんの存在に救われる。
「また今度、いつものメンツで祝杯上げなきゃな」
「はい、ぜひ。でも、前回のワインバーみたいなお洒落な店はやめて、モテモテのパイロットが現れなそうな庶民的なお店に行きましょうね」
皮肉っぽく言って、ぐびっと炭酸を飲む。シュワっとした爽快感が、喉を通り抜けていく。
最上さんはちらっと私を見てなにか考えるそぶりを見せた後、またコーヒーに口をつけて答える。
「了解。石狩ならそういう店知ってそうだな」
「元ヤン御用達の店……ガラ悪そうですね」
「意外とメルヘンだったらおもしろいけどな。パステルカラーの内装で、メニューはパンケーキだのマカロンだの甘いもんばっかとか」
「あははっ、似合わなすぎます!」
思わず声を出して笑い最上さんを見ると、彼がなぜか優しい目でジッとこちらを見ていたのでどきりとした。なんだか照れくさいので、前に向き直って俯く。
どうしたんだろう。いつもなら一緒に笑ってくれるのにな……。
「涼野」
「は、はい」