俺様パイロットは揺るがぬ愛で契約妻を甘く捕らえて逃さない
「ちょっと! こんなに人のいる前でなに言ってるんですか!? それに鷹矢さん、安静にしてなきゃダメなんですからね!」
「俺が動かないやり方だっていろいろある。その辺も含めて調教してやるよ」
「だから、やめてくださいってば……っ!」
光里は耐えきれなくなったように、顔を両手で覆ってしまう。
手からはみ出た耳まで赤くなっているので、隠したところで無意味なのに。
「姫にこんな顔をさせるとは、やはり本物の王子は違いますね」
「だなー。髭のオジサマじゃやっぱ太刀打ちできなかったか」
信濃と石狩がからかうように光里の顔を覗くと、光里が居たたまれなそうに小さくなる。
運航整備部の彼らは本当に仲がいいらしい。最上さんのことはちょっと気になるが、あの人も筋が通らないことはしないはず。高城の件が誤解だったと知れば、光里の幸せを第一に願うだろう。
あの人がずるいことをしない性格なのは、仕事を通して俺もよく知っている。
「……あの、深澄さん」
光里をからかうのもひと段落した頃、堂島が意を決したように声を発した。
目を合わせると、堂島は凛とした眼差しで俺を見る。