俺様パイロットは揺るがぬ愛で契約妻を甘く捕らえて逃さない
自分たちの整備が原因というわけではなくても、今日のことはこれから仕事をする上で教訓にしないと……。
そんなことを考えながら着替えてロッカーを出ると、目の前には濃紺の制服を纏ったパイロットがいた。私の姿に気づくと、彼はふっと安心したような笑みをこぼす。
久しぶりの制服姿は、やっぱりカッコいい。
それに、今日は特別、あなたがヒーローに見える。
本当に……無事に帰ってきてくれて、よかった。
「鷹矢さん……」
ずっと会いたいと思っていたのに、感情が溢れすぎて言葉にならない。
涙目で彼の長身を見上げた瞬間、手に持っていた制帽をぽすっと私の頭にかぶせ、両手を広げて私を抱き寄せた。
「ただいま」
静かにそう言われただけで、涙腺が決壊する。
ノーズギアが出ないと聞いた瞬間、この温もりに二度と触れられないんじゃないかと、不安だった。
でも、鷹矢さんはここにいる。
「おかえりなさい……っ、鷹矢さんの見事なランディング、見てました、ずっと」
彼の背中に回した手に、ギュッと力を籠める。
「そうか。……惚れ直しただろ」
「はい」
彼の胸に顔を寄せたまま、コクッと頷いた。