俺様パイロットは揺るがぬ愛で契約妻を甘く捕らえて逃さない
その日の事故は重大インシデントとして世間を騒がせ、スカイイーストは航空機を製造したアメリカの航空機メーカーと共同で謝罪会見を開いた。
メーカーは製造過程のミスを認め、事故を起こした機体を引き取り、全面的に改修すると発表した。
会見の途中、記者から『あの胴体着陸を見事に成功させた副操縦士の氏名を教えてください』とスカイイースト側に要望があったものの、会見に臨んだスカイイーストのCEOは『個人情報保護の観点から公表は控えさせていただく』と答えた。
しかし、あの便に搭乗していた客たちのうち何人かが機内アナウンスをした鷹矢さんの名前を覚えており、ネット上ではすぐに彼の名前、そして写真までもが拡散される事態になった。
鷹矢さんは日本中から〝勇敢なイケメン副操縦士〟として注目を浴びることになり、連日テレビやネットニュースを賑わせる。
彼のしたことがどんなにすばらしいことでも、妻としては、夫が一気に有名人になってしまったことが複雑だった。