俺様パイロットは揺るがぬ愛で契約妻を甘く捕らえて逃さない

「ごらんの通りです。すっごく美味しい!」
「そりゃ光栄だ。整備の仕事は体力勝負だろうから、たくさん食べておけ」
「はい!」

 人にご飯を作ってもらうのって、なんて幸せなんだろうか……。

 私が夜勤前だろうがなんだろうが『俺の晩メシは?』と呑気に聞いてくるヒッピーな父との生活を思い出すと、やっぱりここへ来てよかったと思う。

 もちろん、深澄さんだって忙しいんだから甘えてばかりではダメだけど、自分のことが自分でできる人と暮らせるだけで、だいぶ快適だ。

 それに……。

「さて、今日は何の話をしてほしい? アラスカ上空でオーロラを見た話とか――」
「深澄さん、燃料投棄のご経験ってありますか? もしあったら、実際コックピットではどういうやり取りをして燃料投棄に至るのか、ぜひ臨場感たっぷりに聞かせて頂けたら嬉しいです!」

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