激情を抑えない俺様御曹司に、最愛を注がれ身ごもりました
彼女を囲うことができたというのに、そう簡単に気持ちは動かせないことをここ最近人生で初めて痛感している。
振り返れば自分も同じだった。
いくら必死にアピールされても、興味がなければ響かない。
今まさに、これまでとは逆の立場で苦悩している。
どうしたら、彼女の心が自分へと向いてくれるのかと。
「あ、そこのお店見てもいいですか?」
彼女の要望で入った店は、リラックスウェアを取りそろえる専門店。
店内にはルームウェアやナイトウェアが吊るされ、家での時間を楽しむためのグッツも多く並んでいる。
「何かお探しでしょうか?」
ハンガーに吊るされるナイトウェアを一着ずつ控え目に眺めていた京香に、ショップスタッフが話しかけてくる。
声をかけられるのは想定外だったのか、京香は「あっ」と声を漏らした。
「ナイトウェアを探しに……安眠できるものがあればと思って」
京香がそう伝えると、スタッフは早速「ご案内いたします」とテキパキ動き始める。
数点商品を手にし、ひとつずつ案内を始めた。
その様子を横で見守りながら、京香が気に入るものがあるのかを窺う。
興味を示したのはくすんだピンク色のシルクのもので、スタッフから手に取りじっくりと見始めた。