激情を抑えない俺様御曹司に、最愛を注がれ身ごもりました


 コースの料理が一通り終わり、あとはデザートを残すのみとなった。


「すごく美味しかったです」


 そんな陳腐な感想しか出てこない自分にがっくりする。

 もっと食レポが上手な芸能人みたいに、的確な感想が出てくればいいのに。


「まだ最後のメニューが残っているだろ」

「そうですね。デザートもかなり期待度が高いですけど──」


 そんな会話をしている中、「失礼します」と黒服のスタッフが席に現れる。

 その手にあるプレートに、火の灯るロウソクが見えた。


「えっ……」


 目の前に置かれたプレートには、ケーキやジェラート、美しくカットされたフルーツが載り、〝Happy birthday〟とプレート上にチョコレートで描かれている。

 驚きで見入ってしまったものの、顔を上げて透哉さんと目が合った。


「誕生日おめでとう」

「知っていたんですか……?」

「当たり前だろう」

< 161 / 235 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop