激情を抑えない俺様御曹司に、最愛を注がれ身ごもりました
こんなに近くまで追いかけてしまって、万が一バレてしまったらなんと言い訳をすればいいのだろうか。
尾行してきて今更そんな心配をしても仕方ないのに、不安だけは増大する。
でも、三人が会っているのを目撃してしまったからには、あのまま見なかったことにして帰宅しても永遠に気になっていたに違いない。
盗み聞きなんて本当はしてはいけないけれど、今回は許してくださいと心の中で神様に許しを請うた。
裏の三人からは、時折穏やかな笑い声が聞こえてくる。
やってきたウェイターに、透哉さんがドリンクのオーダーをしている声が聞こえてきた。
聞き耳を立ててはいるけれど、すべての会話がはっきりとは聞き取れない。息をひそめて仕切りに身を寄せる。
「結婚を前提に──」
透哉さんの声で〝結婚〟という声がはっきり聞こえ、ハッと息を呑んだ。
結婚……もしかして、実乃梨との縁談が復活したなんてこと……。
テーブルの上一点を見つめている私の席に、ウェイターが「ご注文お伺いいたします」とやってくる。
ビクッとあからさまに肩を揺らして驚いてしまったものの、適当にメニューから「アイスコーヒーで」と小声で注文をした。