激情を抑えない俺様御曹司に、最愛を注がれ身ごもりました


 マンションを出てからすぐ、勢いで出てきてしまったことに足が止まる。通りがかった小さな公園に入り、荷物を下ろしてベンチに腰掛けた。

 もっと積極的に新居を決めておけばよかった。

 八木沼さんにお世話になって、候補の物件は数件キープしてもらっている。もう悩んでいないでその中で決めよう。

 今からディライトに向かえば、もしかしたら八木沼さんに会えるかもしれない。

 すぐにでも契約させてもらって、早いうちに入居できれば助かるけれど、それまではビジネスホテルにでも寝泊りするしかない。

 混乱している自分を落ち着かせるように、このあとの自分の行動を整理する。

 とりあえず、ディライトに向かおうとベンチを立ち上がったとき、突如ぐらっと目眩に襲われた。

 恐怖を感じ、すがりつくようにベンチに掛け直す。

 落ち着くまでもう少し休んでいようと思っていると、今度は急な嘔吐反射に口を抑えた。


 やだ、これって妊娠による体調不良ってやつ……?

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