激情を抑えない俺様御曹司に、最愛を注がれ身ごもりました
「その件については、俺が解決すると約束したはずだ。開示請求についても順調に進んでいる」
「その件ですが、もう、いいんです。これ以上、お手数お掛けするのは申し訳ないですから」
ふたりの声が止み、再び公園はしんと静まり返る。
近くの道路を車が走っていく音だけがしていた。
「とにかく、戻るぞ」
ここで話していても埒が明かないと思ったのか、透哉さんはベンチに置いていた私の荷物を持ち、私の腕を引き上げる。
その瞬間に再び胃のほうから持ち上げるように吐き気を催し、慌てて口に手を当てた。
私の異変に気づいた透哉さんは「どうした」と心配そうな声で訊く。
体調不良だなんてバレたら妊娠のことも知られてしまいそうで、即答で「なんでもないです」と言っていた。
「とにかく、落ち着いて話したい」
透哉さんはそれだけを言い、私の手を引いてふたりのマンションへと戻ろうとする。
我慢ならなくなって、勢いのまま「話すことなんてないです!」と言っていた。