激情を抑えない俺様御曹司に、最愛を注がれ身ごもりました
え……?
「すると、お相手もそのつもりでいたことがわかった。想い人がいると」
「え、でも……実乃梨は、今結婚の準備で忙しいと聞いています」
「その相手は俺じゃない。その想い人だろう」
嘘……。じゃあ、全部私の早とちりだったというの……?
「そんなに信じられなければ、大神田さんに訊けばいい。それで納得できるだろう。俺が君と一緒になろうと思っていることも、おふたりに話してきたんだ」
そこまで言い切られて、突然の脱力感に襲われる。
崩れ落ちそうになる私に気づいた透哉さんは、力強く腕を持って引き上げてくれる。
そのままソファに連れていかれ、腰を掛けるように促された。
「私……縁談がまとまったとばかり思っていて。だから、最近はあまりここにも帰ってこないのかなって」
「それは仕事が多忙だっただけだ。なんの関係もない」
「そう思おうとしても、本当はもう新しく帰る場所があるんじゃないかとか……私と終わる頃合いを窺っているのかもとか……そんなことばっかり考えて──」
もうそれ以上話さなくていい。
そんな意味を込めるように、透哉さんの腕に抱き寄せられる。
泣いてはいけないと我慢していた涙がぶわっと視界を覆いつくして、堰を切ったように目尻から流れ出した。