激情を抑えない俺様御曹司に、最愛を注がれ身ごもりました


「もういらしているみたいね」

「えっ」


 思わず素敵なラウンジに似つかわしくない声が漏れる。

 この先、案内された席にはもうお見合い相手が待っているらしい。

 ここに来るまで十分心の準備はしてきたつもりだったのに、いざそのときになると緊張が押し寄せる。


 落ち着け、大丈夫──。

 心の中で自分に声をかけ気持ちを落ち着かせる。

 自分のお見合いというわけではない。

 ただ、実乃梨だとちゃんと見えるように……。


「お待たせしました!」


 前で潤子伯母さんが足を止めて挨拶をし、すでに席についていた男性がソファー席から腰を上げて振り返った。


 えっ……?


 目にした顔に、思わず小さく肩が揺れる。

 視線を奪う整った人だったから、顔を見て目が覚めるような感覚だった。

 あからさまに目を見開いてしまい、慌ててその驚いた顔を隠すように頭を下げる。


 実乃梨のお見合い相手って、この間の弁護士さんだったの……!?

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