激情を抑えない俺様御曹司に、最愛を注がれ身ごもりました


「それは、まぁ、そんな感じかもしれない。でも外見とスペックはね!」


 わざと強調して言ったところを、菜々恵は「というのは?」と訊く。


「中身はわからないってこと。だって、こっちの弱味につけ込んで、あんな強引に話を進めようとしてるし」


 だんだん愚痴のようになってきているのに気づき、「あー、ごめん」と謝る。


「とにかく、もしかしたら俺様で自己中で、世界は自分のために回ってるとか思ってるタイプかもしれないじゃん? あんな風に神からすべてを与えられたような人って、絶対なんでも自分の思い通りになるって思ってそうで」


 そこまで言い切った私を、菜々恵はクスクスと笑い始める。


「あ、でも、神からすべてを与えられたって感じでも、菜々恵のご主人みたいな人もいるけどね。奥さん想いで子煩悩で」

「人は見かけじゃないってことでしょ? それなら、まだわからないじゃん。一度会ってもう少し話したら、どんな人かなんとなくわかるんじゃないかな」

「うーん……。そうなのかな」


 菜々恵に話をしながら、改めてどうしてこんなことになってしまったのかと頭を悩ませる。

 しかし、どう転んでも私には拒否する権利がすでにないのだ。

 とにかく、一度会わないことには話は平行線に変わりない。


「菜々恵、ありがとう。そうだね、とにかく一回会ってみないとね」


 菜々恵の前向きな言葉に、少し気持ちが軽くなった気がした。

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