魅惑な副操縦士の固執求愛に抗えない
「今野さんと話してた時、水無瀬さんが教えてくれて。一週間は話せないと思ったので、急いで飛行機に乗ってきたんです」
両手でグラスを口に運ぶ彼女を、俺は訝しい気分で見つめた。
数口飲んでテーブルに戻すのを待って、頬杖をつく。
「お前、仕事は?」
「私は今日早番で、明日は夜勤なので問題ありません」
「そう。で? わざわざ札幌まで来てなんの用?」
間髪入れずに用件を促すと、椎名はきゅっと唇を結んだ。
突然俺の前に現れておいて、言いにくそうに目を泳がせる。
先ほど椎名の姿を目にして、俺の胸は意味もなく弾んだ。
しかし、彼女の言動やその様子からも、浮かれていていい用じゃないのは窺える。
俺は、微妙な緊張と警戒心をよぎらせながら――。
「……先に謝っとく」
「っ、え?」
先手を打って切り出すと、椎名は忙しなく瞬きをした。
「この間。佐伯が絶対『うん』と言えない意地悪をした」
「…………」
「ガキみたいなことしたって、反省してる。……ごめん」
バツが悪くなって目を逸らす俺に、こくりと喉を鳴らす。
「でもそれは……私のせいですよね」
遠慮がちに探りかけられ、俺は黙って目を伏せた。
「私の方こそ、すみませ……」
「食おう」
両手でグラスを口に運ぶ彼女を、俺は訝しい気分で見つめた。
数口飲んでテーブルに戻すのを待って、頬杖をつく。
「お前、仕事は?」
「私は今日早番で、明日は夜勤なので問題ありません」
「そう。で? わざわざ札幌まで来てなんの用?」
間髪入れずに用件を促すと、椎名はきゅっと唇を結んだ。
突然俺の前に現れておいて、言いにくそうに目を泳がせる。
先ほど椎名の姿を目にして、俺の胸は意味もなく弾んだ。
しかし、彼女の言動やその様子からも、浮かれていていい用じゃないのは窺える。
俺は、微妙な緊張と警戒心をよぎらせながら――。
「……先に謝っとく」
「っ、え?」
先手を打って切り出すと、椎名は忙しなく瞬きをした。
「この間。佐伯が絶対『うん』と言えない意地悪をした」
「…………」
「ガキみたいなことしたって、反省してる。……ごめん」
バツが悪くなって目を逸らす俺に、こくりと喉を鳴らす。
「でもそれは……私のせいですよね」
遠慮がちに探りかけられ、俺は黙って目を伏せた。
「私の方こそ、すみませ……」
「食おう」