魅惑な副操縦士の固執求愛に抗えない
やけに自信満々に胸を張る彼女に、私の方が興味をそそられる。


「話って?」


背を屈めてこっそり訊ねると、遥はもったいぶってカフェラテを一口飲んでから……。


「一昨日の便で、神凪さんと一緒だったクルーかな。新千歳から帰ってきた時、私到着ゲート担当しててね。『ステイ先で神凪さんに食事断られるなんてショック』って嘆いてた」

「え……?」


一昨日の夜……まさに私が彼と合流した時のことだろう。
私は突然押しかけたのに、神凪さんは『ちょうどいいからメシ付き合え』と、空港ターミナル内のレストランに連れて行ってくれた。
そうできたのは、CAたちの誘いを断っていたから?


「神凪さん、ステイ先での食事はいつもフランクに応じてくれるのに。彼女できたのかなーって、CAさんたち悔しがってた」


遥は唇に人差し指を当てて、さらっと続ける。
私は相槌で納得を示し、ゆっくり身体を起こした。


「でも、どうしてそれが私だって……」

「だって神凪さん、この間芽唯にホテルがどうとか言ってたし。最近彼女ができたなら、芽唯しか考えられない。ね、そうでしょ?」


遥はニヤニヤしながら追及してくる。
私はかぶりを振ってから目を伏せた。
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