魅惑な副操縦士の固執求愛に抗えない
神凪さんがそう前置いて、言いにくそうに語り出したのは、子供の頃からのことだった。
誰に言われるでもなく我慢と諦め、妥協を覚え……。
私は耳を傾けたままエレベーターに乗り込み、一階のボタンを押した。
『女もいつも適当。どうせ向こうも俺の中身なんか気にしちゃいない。だから付き合いたいって言われりゃ付き合うし、別れたいって言われりゃ別れるし……』
歯切れ悪くなる言葉を聞きながら、一階に到着した箱から降りた。
脇目も振らずに、ターミナルビルの外に出る。
マネージメントセンタービルに向かって、歩を速めると。
『なにもかも妥協でも、まあまあの人生送れてきたし。俺は人にも物にも、自分自身にも、執着も固執もしたことがない。……って、芽唯、聞いてる? なにか言えよ』
神凪さんはきまり悪くなったのか、それとも照れ臭いのか、突如不服そうに促してきた。
私は大きく息を吸って……。
「最低ですね」
『直球だな。……でもまあ、その通り』
ハッと、皮肉気な吐息交じりの笑い声。
だけど。
『……なのにどうして俺、お前の顔見れなかったからって、わざわざ電話してるんだ?』
混乱して、困っているような。
誰に言われるでもなく我慢と諦め、妥協を覚え……。
私は耳を傾けたままエレベーターに乗り込み、一階のボタンを押した。
『女もいつも適当。どうせ向こうも俺の中身なんか気にしちゃいない。だから付き合いたいって言われりゃ付き合うし、別れたいって言われりゃ別れるし……』
歯切れ悪くなる言葉を聞きながら、一階に到着した箱から降りた。
脇目も振らずに、ターミナルビルの外に出る。
マネージメントセンタービルに向かって、歩を速めると。
『なにもかも妥協でも、まあまあの人生送れてきたし。俺は人にも物にも、自分自身にも、執着も固執もしたことがない。……って、芽唯、聞いてる? なにか言えよ』
神凪さんはきまり悪くなったのか、それとも照れ臭いのか、突如不服そうに促してきた。
私は大きく息を吸って……。
「最低ですね」
『直球だな。……でもまあ、その通り』
ハッと、皮肉気な吐息交じりの笑い声。
だけど。
『……なのにどうして俺、お前の顔見れなかったからって、わざわざ電話してるんだ?』
混乱して、困っているような。