魅惑な副操縦士の固執求愛に抗えない
「神凪さんっ……!!」
声を絞って呼びかけると、神凪さんがピタリと足を止めた。
『え?』
電波越しの声と同時に、ゆっくりとこちらを振り返る。
私はスマホを耳から離し、全速力で走り出した。
彼の前に辿り着いて、身体を折って荒く息をする。
「はあっ、は……」
「……お前、帰ったんじゃなかったの?」
呆気に取られたような声が降ってくる。
私はゆっくり背を起こし、
「夜勤の後は、食堂で朝ご飯食べてから帰るんです」
呼吸を整えながら説明した。
神凪さんは、上着のポケットにスマホを突っ込むと。
「早く言えよ……」
「い、言おうとしたら、神凪さんが勝手に決めつけてペラペラ喋り出してっ……」
「……やべ。嬉しい」
口元に手を遣って、ボソッと呟いた。
「あー……くそっ。そういうことか……」
「そういうこと?」
神凪さんは私の問いには答えず、前髪を乱暴に掻き上げた。
その仕草で、左手首の腕時計に目が留まったようだ。
大きく肩を動かして、はーっと深い息を吐く。
「……悪い。俺、行かないと」
「は?」
肩透かしにあった気分で声を裏返らせる私に、ひょいと肩を竦める。
声を絞って呼びかけると、神凪さんがピタリと足を止めた。
『え?』
電波越しの声と同時に、ゆっくりとこちらを振り返る。
私はスマホを耳から離し、全速力で走り出した。
彼の前に辿り着いて、身体を折って荒く息をする。
「はあっ、は……」
「……お前、帰ったんじゃなかったの?」
呆気に取られたような声が降ってくる。
私はゆっくり背を起こし、
「夜勤の後は、食堂で朝ご飯食べてから帰るんです」
呼吸を整えながら説明した。
神凪さんは、上着のポケットにスマホを突っ込むと。
「早く言えよ……」
「い、言おうとしたら、神凪さんが勝手に決めつけてペラペラ喋り出してっ……」
「……やべ。嬉しい」
口元に手を遣って、ボソッと呟いた。
「あー……くそっ。そういうことか……」
「そういうこと?」
神凪さんは私の問いには答えず、前髪を乱暴に掻き上げた。
その仕草で、左手首の腕時計に目が留まったようだ。
大きく肩を動かして、はーっと深い息を吐く。
「……悪い。俺、行かないと」
「は?」
肩透かしにあった気分で声を裏返らせる私に、ひょいと肩を竦める。