魅惑な副操縦士の固執求愛に抗えない
『世界一愛されてる自信』……だなんて。
さすがに図に乗りすぎな気がして恥ずかしい。
一気に頬が紅潮した。
無駄に大きく深呼吸をしてやり過ごす。
佐伯さんは、狐に抓まれたみたいに首を傾げたけれど。
「そっか」
すぐに、安堵したような表情を浮かべた。
私は深く追及されないことにホッとして、頬を膨らませてふーっと息を吐き――。
「……だから、佐伯さん。神凪さんを気遣わないでくださいね」
横顔に注がれる視線を感じながら、目線を空に上げる。
「佐伯さんにも、世界一幸せにしなきゃいけない人がいるじゃないですか。大丈夫。神凪さんは、私が幸せにしますから」
佐伯さんが、虚を衝かれたように目を瞠った。
なにか言おうとしたのか、口を開きかけたその時。
「くっ……そりゃ頼もしいな」
背後から含んだ笑い声がして、私たちは弾かれたように振り返った。
誘導路に一機送り出した後で、ぽっかり空いた広い空間に、ビジター用のヘルメットを被った愁生さんが、笑いを殺すように片目を瞑って立っていた。
「っ、神凪さん」
今日は空港に隣接する本社ビルで、地上勤務だと言っていた。
そのため、制服ではなくビシッとしたスーツ姿。
よく似合ってるけど、いつもと違って見慣れない。
さすがに図に乗りすぎな気がして恥ずかしい。
一気に頬が紅潮した。
無駄に大きく深呼吸をしてやり過ごす。
佐伯さんは、狐に抓まれたみたいに首を傾げたけれど。
「そっか」
すぐに、安堵したような表情を浮かべた。
私は深く追及されないことにホッとして、頬を膨らませてふーっと息を吐き――。
「……だから、佐伯さん。神凪さんを気遣わないでくださいね」
横顔に注がれる視線を感じながら、目線を空に上げる。
「佐伯さんにも、世界一幸せにしなきゃいけない人がいるじゃないですか。大丈夫。神凪さんは、私が幸せにしますから」
佐伯さんが、虚を衝かれたように目を瞠った。
なにか言おうとしたのか、口を開きかけたその時。
「くっ……そりゃ頼もしいな」
背後から含んだ笑い声がして、私たちは弾かれたように振り返った。
誘導路に一機送り出した後で、ぽっかり空いた広い空間に、ビジター用のヘルメットを被った愁生さんが、笑いを殺すように片目を瞑って立っていた。
「っ、神凪さん」
今日は空港に隣接する本社ビルで、地上勤務だと言っていた。
そのため、制服ではなくビシッとしたスーツ姿。
よく似合ってるけど、いつもと違って見慣れない。