魅惑な副操縦士の固執求愛に抗えない
「そんな、改まらないで。あ、飲み物、コーヒーでいい?」
「え? あ、自分で……」
空いた椅子に荷物を置きながら返事をした私を制して、今野さんはさっさと椅子から降り、ドリンクカウンターの方へ行ってしまった。
――さすがCA。
制服を脱いでも気配り上手。
こんなことでも卑屈になって身を縮め、私は彼女と椅子を一つ空けて腰かけた。
私の分のコーヒーを手に戻ってきた今野さんが、「あら?」と首を傾げる。
「隣に座ってくれないの?」
「すみません。私、仕事終わった後、シャワー浴びずに来てしまったので」
「?」
「えっと……オイル扱ったし、埃塗れで。汚れてるので……」
コーヒーを受け取りながら恐縮して説明する私に、困ったように眉尻を下げた。
「あなたも佐伯君と同じこと言うのね」
苦笑交じりの溜め息を漏らし、元の席に座る。
「佐伯君も、それが口癖。……あ。私、佐伯君の……」
「知ってます。彼女さんですよね」
改まって説明しようとする彼女を、私はテーブルに置いた手に目を落として遮った。
今野さんは私の横顔を窺うように見ていたけれど。
「そっか」
短く相槌を打って、窓に向き直る。
「え? あ、自分で……」
空いた椅子に荷物を置きながら返事をした私を制して、今野さんはさっさと椅子から降り、ドリンクカウンターの方へ行ってしまった。
――さすがCA。
制服を脱いでも気配り上手。
こんなことでも卑屈になって身を縮め、私は彼女と椅子を一つ空けて腰かけた。
私の分のコーヒーを手に戻ってきた今野さんが、「あら?」と首を傾げる。
「隣に座ってくれないの?」
「すみません。私、仕事終わった後、シャワー浴びずに来てしまったので」
「?」
「えっと……オイル扱ったし、埃塗れで。汚れてるので……」
コーヒーを受け取りながら恐縮して説明する私に、困ったように眉尻を下げた。
「あなたも佐伯君と同じこと言うのね」
苦笑交じりの溜め息を漏らし、元の席に座る。
「佐伯君も、それが口癖。……あ。私、佐伯君の……」
「知ってます。彼女さんですよね」
改まって説明しようとする彼女を、私はテーブルに置いた手に目を落として遮った。
今野さんは私の横顔を窺うように見ていたけれど。
「そっか」
短く相槌を打って、窓に向き直る。