夜と遊ぶ
その後も、夜景を見ながら、隣の一夜と目が合えばその度にキスをした。


初めは人目が気になっていたけど、
薄暗いのもそうだけど、周りはカップルだらけで、
私達のようにキスをしているカップルも居たから、気にならなくなった。


一夜に肩を抱かれたまま、柱で周りから死角になる場所へと連れて行かれ、壁側に背を押される。


一夜は私の顔のサイドの壁に両腕を肘から付き、
私に密着する。


「一回、壁ドンやってみたかった」


「これ、ちょっと違うくない?
近い――」


すぐに、キスで唇を塞がれる。


私が一夜の背に手を回すと同時くらいに、一夜の舌が私の口の中に入って来る。


その一夜の舌に、私も撫でるように舌を絡めた。


なんだか、そのキスに頭がボーとして来る。


時々唇を離しては、またそうやって深いキスを繰り返した。


そうして、一時間が過ぎる頃、
一夜は離した唇を、私の耳元に近付ける。


「…そろそろ、此処出ようか?」


「…うん」


次に行く場所は、訊かなくてもなんとなく分かる。



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