心の温度

「お話し中ごめんなさい。親子丼出来たから先に私達で食べましょう。」

「え、私の分も…」

「ええ、多めに材料を買ってあるから一緒に食べましょう。お仕事帰りでお腹空いたでしょう?」

「じゃあ、お言葉に甘えて頂きます」

ダイニングへ移動し親子丼と浅漬けに味噌汁を食べた。
食べながら、自己紹介もしたら知恵さんと私は同じ歳だった。
知恵さんはとても聡明で清楚な美人だが気さくな人柄で大学病院勤務で今の担当は心臓外科だと教えてくれた。
以前は隣県の病院だったがお兄さんである真野主任が井上不動産に転職したのでこちらの病院へ転職されたらしい。

実家のお母様は足が悪くて七海ちゃんの面倒が中々難しいので、知恵さんがお兄さん親子をサポートしていると話してくれた。

母が知恵さんに
「この子はね…つい最近、理不尽に離婚させられて昨日からこの社宅に住み始めたのよ!
物凄く我慢強いから傷ついてボロボロなの…
だから知恵さん。ウチの彩音とも仲良くして下さい。お願いします。」

「お母さん…」

知恵さんは私の顔をジーと見つめていた。

「ごめんなさいね。初めてお会いした知恵さんにこんな話しをしてしまって… じゃあ、あや片付けて食洗機でチャッチャと洗いますか。」

「うん。」

「あの、食洗機見ても良いですか?買おうか悩んでるんですよ」

「あら、とっても良いわよ〜ね、あや〜」

「うん。勝手に、洗って乾いてるから楽ですよ」
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