オー!マイ・ハワイ!
2メートルほど丈のある生垣越しに、修二が見えた。

「修二、こっちこっち」

「よかった、大丈夫?」

「うん、なんか全部一緒に見えるんだもん」

「まなみって、しっかりしてそうでそうでもないんだな」

「ちょっと、失礼ね」

「うそうそ、いま行くから待ってて」修二は生垣をぐるっと回って迎えに来てくれた。

「お待たせ、けっこう奥まで迷い込んだね」

「そうだよ、もうダメかと思った」

「ははっ、迷路で遭難は笑うよな」

「ひどいー」

「ほら、行こ?」

修二は手を出してきた。もうまなみに戸惑いはなかった。修二と手をつないで迷路のゴールまで辿り着く。

「やったー! ゴールできた!」

「俺のおかげだろ?」

「ほんと、修二に負けたのが悔しい」

「あ! 集合時間!?」
慌てて修二が腕時計を見る。

「わ、あと5分しかない。まなみ、急ごう!」

手をバッと引かれて走って駐車場まで行く。大きくて暖かい手。さっき会ったばかりなのに、前から知ってたみたい。なんかドキドキする…。

さっきまで他人だったふたりが手を繋いで戻ってきたので、元気な女子グループは、えっ?という顔をしていたが、もはやそんなことは気にならなかった。

バスがホテルに着いたのは15時を回っていた。急いでシャワーを浴びてサロンに行かなきゃと気が焦る。

「修二、きょうはありがとう」

< 19 / 154 >

この作品をシェア

pagetop