笑顔が消える
仕事の誘い

同級生の香菜恵 ( かなえ ) から
連絡があって
「彩代。もし良かったら
バイトしない?」
「えっ、やりたい。
でも、修也さんに訊いてからで良い?」
「もちろん。あなたのとこ
いつもラブラブだよね。
良い返事待ってる。」
と、言われて
修也さんが帰宅してから
訊ねてみると
「子供達も一人で暮らし
始めて自分達で出来るから
彩代もやりたい事やったら。」 
と、言って貰えて
「本当?!もちろん家の事も
きちんとやるから。
ありがとう、修也さん。」
と、言った。
本当に優しくて大好きな夫。

翌日、香菜恵に連絡して
早速雇ってもらえることになった。

勤務時間は、
  11時から14時まで。
  ランチの時間帯だ。

料理をすることも好きだけど
子供達がいなくてなって
手持ち無沙汰になっていた。

修也さんの為に
きちんと作るが
二人分だけで
子供達がいるときは
あれもこれもと
美味しいと言ってくれるから
沢山作っていたから······

香菜恵のお店は
何度か行かせて貰ったけど
お洒落で、味も良い。
旦那さんの暁さんが料理を作る
香菜恵は、フロワーをやっている。
私は、料理もだが
デザートをやってみてと。
楽しみだ。

毎日、楽しく仕事をこなす。
初めは、デザートを作る事は
心配だったか
お客様から“美味しい”と
言って頂けて
凄く嬉しかった。

そんな日々の中
修也さんから資産整理の話があった。

正直、そんな年?
と、驚いたが。
同僚の方もやっているとかで
真剣に話す修也さんに
家の売却については
子供達にも意見を訊いてみると、伝えた。

このときは、
私達がバラバラになるとか
思ってもいなかった。
< 12 / 57 >

この作品をシェア

pagetop