笑顔が消える
柳瀬家②

「君が空也君。
しっかり者の長男だと
お母さんから聞いてるよ。
県庁に勤務しているんだね。
それから、あなたが真代ちゃん。
看護師さんなんだね。
優しくて頑張りやだとお母さんから
きいてるよ。
俺と、言わせて貰うね。
俺は、彩代と一緒に生きて行きたいと
思っている。いや、一緒に生きて行く。
そうなると、もちろん君達とも
接する事になる。
どうだろうか?
彩代事、家族になって貰えますか?」
と、言うと
空也と真代は、はじめは?
と、言う感じだったが
笑いあって
「「はい。宜しくお願いします。」」
「「お義父さん。」」
と、二人。
すると、暁さんは、
私を一度見て、にっこり笑うと
子供達二人を抱き締めて
「「うわっ。きゃっ。」」
と、二人が言う中
「俺の方こそ宜しくお願いします。」
と、暁さんは言い二人を離してから
母と兄に向かい
「話しが前後してしまい
申し訳ありません。
彩代さんとの結婚をお許し頂けますか?」
と、頭を下げると
「彩代を宜しくお願いします。」
と、お母さん。
「所で小野さん。暁君で良いかな?」
と、兄
「はい。構いません。」
と、頭をかきながら暁さんが
答えると兄は、
「ありがとう。
ところで、暁君は、何をやってるの?」
と、訊ね
「あっ。申し遅れしました
四菱銀行に勤務しています。
四菱銀行にて支店長をしております。」
「「「えっ、支店長?」」」
と、兄と子供達。

母も驚いていたが
「ほらほら、皆座って。
小野さんも彩代も。」
と、言われて皆は座ると
彩代は、作ってきたスィーツを出し、
母と真代がお茶やコーヒーを
皆に用意してから食べた。

美味しい、と言われて
彩代は、嬉しいかった。

それからは、暁さんに質問が飛び
暁さんは、一つ、一つ丁寧に
答えていた。

なぜ、今まで独身だったのかと
訊ねられて、ありのまま答えて
女性が苦手な事も話していた。

真代は、抱きしめたが
彩代のお子さんだし
空也君が一緒だからと話していた。

皆、びっくりしていたが
つらい過去があったから
今なのだと思った。

それからは、式やパーティの話しを
暁さんが伝えて
両親にあって欲しいと
お願いをしていた。

優香ちゃんは、女性が苦手と
きいてから遠慮していたみたいで
皆で笑ってしまった。

星也には会えなかったが
当日を楽しみにしています。
と、暁さんは、母達に伝えていた。
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