鷹臣くんは盗みたい
俺は椅子から降り、美月の横に進む。
座ったままの美月。
心配そうな瞳で、俺だけを見つめてくれている。
俺は腹に度胸をため込むと
今できる最大限の笑顔を、美月に向けた。
「俺は大好きなんだよ、美月のこと」
予想以上に大きく響いた、俺の声。
お喋りの花が、ところどころで咲いている教室が
シーン
不気味なほど静まり返る。
「床に美月のペンが落ちてるのを見つけた時、
手に入れたくなったんだ。
好きな女がいつも使ってる、ペンだから」
クラスメイト全員に聞かれているであろう、俺のマジ告白。
でも今は、他人にどう思われているかなんて、不思議と気にならない。
絶対に伝えたいから。
美月への深い想いを。
他の男に、取られる前に。
俺が後悔する前に……