寡黙なトキくんの甘い溺愛
ハチマキを作ってもらったり、買い物付き合ってもらったり、ドッチで守ってもらったり……
トキくんには色んな事をしてもらっているから、もしかしたら無理させてたのかも?
それで体調崩したのかな……!?
「(私のせいで……っ)」
そう思うと、いても立ってもいられなくなって……。皆が布団に転がってリラックスする中、一人立ち上がる。
「砂那ちゃん?」
「どうしたのー?」
「えっと、あの……」
考え無しに立ってしまったから、部屋を出ていく理由が何も思いつかない。
ど、どうしよう。なんて言おうかな……。
「ジュース買いに行きたいんだって。でも砂那、もうすぐ消灯時間来るから、急いで帰っといでよ」
「しずかちゃん……ありがとう!」
助け舟を出してくれたしずかちゃんを見ると、親指を立てて「健闘を祈る」とウィンクしてくれた。
パジャマでスッピンでも絵になるなんて、さすがしずかちゃん……。