寡黙なトキくんの甘い溺愛
「変な事、聞いて良い?大橋から告白された?」
「え……」
正直、ビックリした。だって、なんでトキくんがそんな事を知っているのって……。いや、知ってるだけじゃなくて、どうして私に聞くのって?わざわざ、二人きりになってまで……。
「ど、どうして……?」
「いや、その……ごめん。詮索するような事を言って」
「いや、全然……。えっと……」
言葉の続きが思い浮かばなくて、私は言い淀んでしまう。だって……「告白されたよ」って言うのもあれだし、かといって隠すことでもない……よね?だって、トキくんと大橋くんは何だかんだ仲良しだし、きっとそういう話もしているだろうし……。
「(あれ?)」
自分で思っていて気づいた。
そうだよ、大橋くんがトキくんに「告白した」って言ってても不思議じゃない。ばかりか、トキくんは私じゃなくて、大橋くんに直接聞けばいい話なのに……どうして私に聞くの?